オンライン会議のあとに、議事録を整えたり、決定事項をまとめたり、次にやることを共有したりする作業が負担になっていませんか。
AI会議アシスタントは、会議の録音や文字起こしだけでなく、要約、アクション項目の抽出、会議内容の検索、チーム共有まで支援してくれるツールです。
この記事では、Otter、Fireflies、tl;dv、Fathomの4つを比較します。
結論から言うと、月数回の個人利用なら無料枠が強いFathomやtl;dvから試し、会議横断検索やチーム共有を重視するならOtterやFirefliesも候補になります。
ただし、「文字起こしできるか」だけで選ぶと失敗しやすいです。
見るべきポイントは、会議後の整理時間がどれだけ減るか、共有しやすいか、bot参加が許容できるか、無料枠で本当に足りるかです。
この記事を読むと、自分の会議スタイルに合うAI会議アシスタントを1〜2個まで絞りやすくなります。
この記事でわかること
- Otter、Fireflies、tl;dv、Fathomの違い
- 無料版でどこまで試せるか
- bot参加型、bot不要型、bot-freeの見方
- 個人利用と小規模チーム利用での選び方
- AI会議ツールを導入しなくてもよいケース
この記事で判断できること
- 自分は無料版で足りるか
- 会議後処理をどこまで自動化したいか
- 議事録重視、検索重視、共有重視のどれで選ぶべきか
- Zoom、Google Meet、Teamsの標準機能だけで足りるか
- 有料化するなら、どのタイミングが自然か
AI会議アシスタントとは何か

AI会議アシスタントとは、オンライン会議の内容を記録し、文字起こし、要約、決定事項、次のアクション整理などを支援するツールです。
従来の文字起こしツールは、話した内容をテキスト化することが主な役割でした。
一方で、AI会議アシスタントは、会議後に何をすべきかまで整理しやすい点が違います。
たとえば、次のような作業を助けてくれます。
- 会議内容の文字起こし
- 要点の自動要約
- 決定事項の整理
- タスクやアクション項目の抽出
- 会議内容の検索
- Slack、CRM(顧客管理ツール)、Notionなどへの共有や連携
要点
AI会議アシスタントは「議事録を作るツール」ではなく、「会議後の整理時間を減らすツール」と考えると選びやすくなります。
4サービスの結論早見表
| ツール | 向いている人 | 強み | 注意したい点 |
|---|---|---|---|
| Otter | 会議内容をあとから検索・整理したい人 | AI Chat、会議横断検索、Channels整理 | 無料枠は月の利用量に上限あり |
| Fireflies | チーム共有や営業・分析寄りで使いたい人 | 会議検索、タスク管理、分析、連携 | 無料版はAI要約や保存容量に制限あり |
| tl;dv | 無料で録画・文字起こしから試したい人 | 無料枠が広く、会議検索・連携に強い | AIノートや高度機能はプランによって差あり |
| Fathom | 個人で手軽に始めたい人 | 個人利用なら無料で録画・文字起こし・要約・検索を試しやすい | チーム運用や高度なCRM連携は有料寄り |
Otterは、会議内容を知識として蓄積し、あとからAI Chat(AIに質問して会議内容を探す機能)で探したい人に向いています。
Channelsとはフォルダのように会話を整理できる機能で、複数の会議を横断して情報を管理したい人に使いやすい設計です。

Fireflies
は、会議の記録だけでなく、チームでの検索、タスク管理、分析、連携まで広げたい場合に候補になります。
無料版でも文字起こしは使えますが、AI要約や保存容量には制限があります。

tl;dv
は、録画や文字起こしを起点に、会議内容の検索やチーム共有へ広げたい人に向いています。
無料から始めやすく、個人や小規模チームの比較候補に入りやすいサービスです。

Fathom
は、個人利用の入り口として試しやすいサービスです。
個人利用に限り録画・文字起こし・AI要約・クリップ・検索を無料で使いやすく、まず1本の会議で試したい人に向いています。


比較軸1:文字起こし精度だけで選ばない
AI会議アシスタントを選ぶとき、最初に気になるのは文字起こし精度です。
もちろん精度は大切ですが、そこだけで選ぶと判断を間違えやすくなります。
なぜなら、会議後に本当に面倒なのは、文字起こしそのものよりも、その後の整理だからです。
- どの発言が重要だったのか
- 決定事項は何だったのか
- 誰が何をするのか
- あとから探せる状態になっているか
- 共有しやすい形になっているか
この部分まで減らせるかが、AI会議アシスタントの価値です。
たとえば、会議後に自分だけが確認するなら、無料版のFathomやtl;dvで十分なケースがあります。
一方で、複数人で会議内容を検索したり、営業記録やCRMに連携したりするなら、Otter、Fireflies、tl;dv、Fathomの上位機能も比較対象になります。
比較軸2:bot参加型か、bot不要型か

AI会議アシスタントには、会議にbotが参加して録音するタイプと、botを入れずに録音できるタイプがあります。
bot参加型
ZoomやGoogle Meet、TeamsにAIアシスタントが参加者のように入る形式です。
自動化しやすい反面、社外会議や機密性の高い会議では、相手に違和感を持たれることがあります。
bot不要型(bot-free)
会議にbotを表示させずに記録できる方式です。
Otterはデスクトップアプリでbot-free録音を打ち出しており、Fathomもbot-freeとbot captureの選択肢を用意しています。
注意点
社外会議、面談、採用、医療・法務・機密情報を含む会議では、録音やAI利用について事前に同意を取る運用が安全です。
相手が画面越しにbotの参加を見た場合に不信感を与えないためにも、会議開始前に「AI録音ツールを使っています」と一言伝えるだけで印象は大きく変わります。
比較軸3:無料版でどこまで使えるか
無料版を比較するときは、「無料で使える」と書かれている部分だけで判断しないほうが安全です。
見るべき項目は次の通りです。
- 録画や録音の上限
- 文字起こしの上限
- AI要約の回数制限
- 会議の保存容量
- 会議横断検索の可否
- エクスポートの可否
- チーム共有の可否
参考として、各サービスの無料版は現在おおむね次のような方向感です(仕様は変更されることがあるため、導入前に公式ページで必ずご確認ください)。
- Otter のBasicプランは、月あたりの文字起こし時間・1会話の長さ・保存件数に上限があります
- Fireflies は無料でも文字起こしを試せますが、AI要約は回数限定で、保存容量にも席あたりの上限があります
- tl;dv は録画・文字起こしを無料で試しやすいですが、AIノートや高度な連携機能はプランによって差があります
- Fathom は個人利用に限り、録画・文字起こし・要約を無料で試しやすいと打ち出しています
無料枠だけで判断するなら、月数回の会議ならFathomやtl;dvが入り口として使いやすいです。
会議内容を長く蓄積して検索したいなら、OtterやFirefliesの有料機能も比較したほうがよいです。
比較軸4:個人利用か、チーム利用か
個人利用では、次の点を重視すると選びやすいです。
- 無料で始めやすい
- 設定が難しすぎない
- 会議後の要約が見やすい
- あとから検索しやすい
- 有料化しなくても月の利用回数に足りる
この条件なら、Fathomやtl;dvから試すのが自然です。
小規模チームでは見るべきポイントが変わります。
- 複数人で共有できるか
- フォルダやチャンネルで整理できるか
- コメントや権限管理があるか
- 会議を横断して検索できるか
- Slack、CRM(Salesforceなど顧客管理ツール)、Notion、Asanaなどと連携できるか
この場合は、OtterのChannels、Firefliesのチーム分析やタスク管理、tl;dvの会議横断インサイト、FathomのTeam機能などが比較対象になります。
比較軸5:Zoom・Meet・Teams標準機能で足りるか
最近は、Zoom、Google Meet、Microsoft Teams側にもAI要約や文字起こし機能が増えています。
そのため、必ずしも外部ツールを入れる必要はありません。
標準機能で足りる可能性があるのは、次のようなケースです。
- 会議回数が少ない
- 社内だけで使う
- 要約だけ見られればよい
- 会議内容を長期的に検索しない
- 外部サービスにデータを増やしたくない
逆に、専用ツールを入れる価値が出やすいのは、次のようなケースです。
- 複数の会議を横断して検索したい
- 会議後のタスク化までしたい
- 商談後のフォローアップを効率化したい
- インタビューや取材内容を素材化したい
- 会議記録をチームで共有・整理したい
要点
「会議ごとの要約」で足りるなら標準機能、「会議後の整理・検索・共有」までしたいなら専用ツールが向いています。
用途別のおすすめ

個人でまず無料から試したい人
Fathomかtl;dvが候補です。
無料で録画・文字起こし・要約を試しやすく、月数回の会議ならコストをかけずに始められます。
最初の1本を試すには手間が少ないのも利点です。
会議内容をあとから探したい人
Otterが候補になります。
AI Chatで会議内容を横断して探せる点や、Channelsで会話を整理できる点が強みです。
蓄積した会議を検索資産として使いたい人向けです。
チームで共有・分析したい人
Firefliesやtl;dv、Fathom Teamが候補になります。
共有、検索、タスク管理、分析、CRM連携など、チームで使うほど価値が出る機能を確認したいところです。
営業や商談に使いたい人
Fireflies、tl;dv、Fathom Business、OtterのCRM連携を比較するとよいです。
商談内容の要約だけでなく、CRM更新、フォローアップ、会議横断分析まで見ると判断しやすくなります。
機密性が高い会議が多い人
bot-free対応、録音同意、保存先、データ保持、権限管理、SSO(シングルサインオン:1つのアカウントで複数サービスにログインできる仕組み)などを確認してください。
無料版だけで判断せず、管理機能のあるプランも比較対象になります。
初心者向け:最初の試し方
最初から有料契約する必要はありません。
まずは次の流れで試すのがおすすめです。
- 次の会議1本だけで無料版を使う
- 会議後に自動要約を確認する
- 決定事項とタスクが使える形になっているか見る
- 共有リンクやエクスポートを試す
- 翌日、会議内容を検索して見つけやすいか確認する
この5つを確認すると、「便利そう」ではなく「自分の作業が本当に減るか」が見えます。
補足情報
会議後処理の手間を測るには、「ツールを使う前後で議事録整理にかかる時間を比べる」のが一番わかりやすい方法です。
5分かかっていた作業が2分になれば、有料化を検討する理由になります。

向いていない人
AI会議アシスタントは便利ですが、すべての人に必要なわけではありません。
次のような人は、無理に導入しなくてもよいです。
- 月1〜2回の短い会議しかない
- 会議後の共有がほとんどない
- 手書きメモや簡単な箇条書きで十分
- 録音やAI利用の同意を取りづらい
- 標準のZoomやMeet機能で足りている
- 外部サービスへのデータ連携を避けたい(セキュリティポリシーが厳しい場合など)
ツールを増やすと、管理するアカウントや保存データも増えます。
会議後処理が少ない人にとっては、導入そのものが手間になる場合もあります。
まとめ
Otter、Fireflies、tl;dv、Fathomは、どれもAI会議アシスタントとして便利ですが、向いている用途が少しずつ違います。
- 個人で無料から試すなら、Fathomやtl;dv
- 会議内容を知識として検索したいなら、Otter
- チーム共有や分析まで広げたいなら、Firefliesやtl;dv
- 商談やCRM連携まで考えるなら、Fireflies、Fathom Business、Otterの上位機能
- 機密性が高いなら、bot-freeや管理機能を重視
大切なのは、「どれが一番高性能か」ではなく、「自分の会議後処理をどれだけ減らせるか」です。
まずは無料版で1〜2個を試し、要約、検索、共有、タスク化の使い勝手を確認してから、有料化を判断するのが失敗しにくい進め方です。
各サービスの最新プランや無料枠は変更されることがあるため、導入前に公式ページで確認してください。
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事業所の運営に携わりながら、業務効率化のためにAIツールやアプリを日々試作・活用しています。
AIの学習を本格的に始めたのは2024年9月。
オンラインスクールで学び始めたものの、「これは自分が本当に必要な情報なのか?」という疑問がぬぐえず、独学に切り替えました。
自分で情報を集め、実際に使いながら学んできたからこそ、初心者がつまずきやすいポイントや「実際のところどうなの?」というリアルな視点に気づきやすい。
そういった視点を大切に、記事を書いています。
現在はAI活用を事業の柱として育てていくべく、資格取得に向けて勉強中。
今後はオンライン・オフラインを通じて、初心者や中高齢者の方へAIの便利さをわかりやすく届けていくことを目指しています。



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