会議が終わったあと、「誰が何を言ったか、あとで読み返せるようにしておきたい」と思ったことはないでしょうか。インタビューの録音を文字に起こすだけで、思った以上に時間がかかることもあります。
AI文字起こしツールを使うと、この作業を大きく短縮できます。ただし、実際に使うと差が出るのは精度だけではありません。話者分離の実用性、編集のしやすさ、対応形式、無料枠の制限など、実務上の使い勝手で向き不向きが分かれます。
この記事では、主要なAI文字起こしツールを比較軸ごとに整理し、会議、インタビュー、動画のどの場面に何が向くのかをまとめます。
この記事が向いている方
・会議の議事録を効率化したい
・インタビュー音声をテキスト化したい
・動画字幕や記事化の下準備を短縮したい
この記事で整理できること
・主要ツールの精度、話者分離、編集性の違い
・無料枠で実際にどこまで使えるか
・会議、取材、動画での使い分け
・文字起こし後に必要な整え作業
比較の軸
| 比較軸 | 何を見るか |
|---|---|
| 認識精度 | 日本語の誤変換率、専門用語への対応 |
| 話者分離 | 誰が話したかを分けやすいか |
| 編集機能 | 修正、共有、書き出しのしやすさ |
| 対応形式 | 音声、動画、字幕形式、会議連携 |
| 無料枠の実用性 | 月間制限と1回制限の現実 |

AI文字起こしツールを選ぶ前に知っておくべきこと
AI文字起こしツールは、音声をテキスト化してくれるだけのサービスではありません。実際に使ってみると、次のような点が選び方に直結します。
・無料プランで会議1本分を本当に処理できるか
・誰が話したかを自動で区別できるか
・文字起こし後に整えやすいか
・音声や動画ファイルをそのまま取り込めるか
注意点 AI文字起こしはどのツールも100%の精度ではありません。録音環境が悪いと誤変換が増えるため、「文字起こし結果=そのまま完成物」という前提で使うと後悔しやすくなります。
代表的なAI文字起こしツール5選

Notta
Notta は、会議連携とリアルタイム文字起こしに強みがある代表的なサービスです。Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、Webex との連携が案内されており、会議の録音と文字起こしをまとめて進めやすいのが特徴です。
補足情報 Notta の無料枠は、公式内でも表記差があります。pricing ページでは 120分/月、1録音あたり3分までと案内されています。一方でトップ訴求では別の無料分数表記も見られるため、利用前に最新の料金ページを確認してください。
向いている人
・Web会議が多い
・会議連携を重視したい
向いていない人
・無料のまま長時間会議を使いたい
文字起こしさん
文字起こしさんは、短い音声や動画からテキストや字幕を作りたい人に向くシンプルなサービスです。SRT出力や話者分離の案内があり、動画字幕用途との相性が良いです。
無料条件は使い方によって差があり、登録なしで試せる短時間枠と、登録後により長く使える案内があります。最初に短い音声で試して、精度や操作感を確認する使い方が向いています。
向いている人
・動画字幕を作りたい
・短い音声でまず試したい
・登録前に感触を見たい
向いていない人
・会議連携やリアルタイム用途を重視する
公式URL
https://mojiokoshi3.com/ja/
LINE WORKS AiNote
LINE WORKS AiNote は、無料でも 300分/月、1回60分まで試せる点が大きな特徴です。フリープランでも実用的な比較対象として見やすいサービスです。
一方で、自動話者認識は pricing ページ上ではプラン差があり、最近の公式リリースでは機能アップデートも案内されています。話者認識の使い方は、利用時点のプランと最新案内を確認しておくのが安全です。
向いている人
・無料である程度しっかり試したい
・会議記録を継続的に残したい
向いていない人
・専門用語の多い高精度用途だけを最優先したい
公式URL
https://line-works.com/ainote/
AutoMemo
AutoMemo は、PC、スマホ、専用端末をまたいで使える文字起こしサービスです。無料で毎月1時間、有料で毎月30時間が使えます。OpenAI の Whisper 採用や、ISO 27001 取得も公式案内で確認できます。
専用ボイスレコーダーや外出先での録音も含めて、運用の幅を広げたい人には相性が良いです。
向いている人
・専用端末も含めて運用したい
・無料1時間から試したい
・業務用途を意識している
向いていない人
・できるだけシンプルなブラウザ完結だけで済ませたい
Rimo Voice
Rimo Voice は、日本語の会議やインタビュー整理に向くサービスです。現行の料金ページでは、個人向けの文字起こしプランが 1,650円/月、月2100分、話者分離ありで案内されています。上位プランでは要約や会議AI機能も利用できます。
無料開始導線もあり、以前より個人でも試しやすい構成になっています。
向いている人
・会議や取材の文字起こしを継続利用したい
・話者分離を重視したい
・日本語中心の用途が多い
向いていない人
・完全無料だけで長く使いたい
公式URL
https://rimo.app/about/voice
用途別の使い分け
会議の議事録に使う場合
Web会議中心なら、Notta のように会議連携が強いサービスが効率的です。無料からしっかり試したいなら LINE WORKS AiNote、録音から議事録化まで一体で進めたいなら Rimo Voice や AutoMemo も候補になります。
要点 文字起こし=議事録の完成ではありません。会議用途では、文字起こし後に要点整理、表記統一、決定事項と次のアクションの明確化が必要です。編集しやすさまで含めて選ぶことが重要です。
インタビュー・取材に使う場合
話者が複数いる対談や取材では、話者分離の実用性が重要です。Rimo Voice、Notta、文字起こしさんはこの観点で候補になりやすいですが、声が重なった場面や似た声では精度が落ちることがあります。
動画字幕に使う場合
字幕用途では SRT 出力が重要です。文字起こしさんや Notta はこの用途と相性がよく、動画編集や YouTube 字幕化の下準備に向きます。
無料枠の現実

無料枠を見るときに見落としやすいのが、「月間制限」と「1回あたり制限」は別物だという点です。
たとえば Notta は pricing ページでは 120分/月と見えますが、1録音あたりは3分までです。月間分数だけを見て長時間会議に使うと、途中で止まる可能性があります。LINE WORKS AiNote は 300分/月、1回60分、AutoMemo は 1時間/月が確認できます。Rimo Voice は料金ページで無料開始導線はありますが、無料枠の細部は利用時点で確認したほうが安全です。
| ツール | 無料枠の目安 | 1回あたりの制限 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| Notta | pricingページでは120分/月 | 3分/回 | 実質お試し寄り |
| 文字起こしさん | 条件付き短時間無料 | 条件差あり | 短い音声の試用向き |
| LINE WORKS AiNote | 300分/月 | 60分/回 | 無料でも試しやすい |
| AutoMemo | 1時間/月 | 要確認 | 専用端末運用も可能 |
| Rimo Voice | 無料開始導線あり | 要確認 | 有料個人プランが明確 |
注意点 無料枠や料金は更新されることがあります。利用前に公式サイトの最新情報を必ず確認してください。
文字起こし後に何をするか
文字起こしが終わっても、そのまま実務で使えることは多くありません。実際には次の整え作業が必要です。
・誤変換された専門用語や固有名詞の修正
・「えー」「あー」などのフィラー除去
・話者名の確認
・要点の抽出と段落整理
・会議なら決定事項と次のアクションの明示
最近は要約機能を備えるサービスも増えていますが、要約も含めて最終確認は人が行う前提で考えたほうが安全です。

初めて使う方向けの補足
話者分離とは
複数人の録音から、誰が話したかを分ける機能です。インタビューや会議では、この機能の実用性が後の編集作業に大きく影響します。
SRT形式とは
動画字幕用の代表的なファイル形式です。字幕として読み込ませたい場合は、SRT出力対応の有無を確認しておくと選びやすくなります。
録音品質は精度に直結する
どのツールでも、雑音が多い、声が遠い、複数人がかぶって話す、といった条件では精度が落ちます。比較以前に、録音品質を上げる工夫のほうが効果が大きい場面もあります。
まとめ
AI文字起こしツールは、精度だけでなく、話者分離、編集性、無料枠の条件で実用性が大きく変わります。
ざっくり整理すると、
・会議連携を重視するなら Notta
・まず無料で長めに試したいなら LINE WORKS AiNote
・字幕や短い動画整理なら 文字起こしさん
・専用端末も含めて運用するなら AutoMemo
・日本語会議や取材を継続利用するなら Rimo Voice
という見方がしやすいです。
最終的には、文字起こし後の修正や要点整理まで含めて、自分の用途に合うかで選ぶのが失敗しにくい方法です。
記事内でご紹介したツール
Notta https://www.notta.ai/ja
文字起こしさん https://mojiokoshi3.com/ja/
LINE WORKS AiNote https://line-works.com/ainote/
AutoMemo https://automemo.com/
Rimo Voice https://rimo.app/about/voice


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